原寿園代表 原義浩

掲載日:2013年11月19日

「金平糖」と聞いて思い浮かぶのは小さくてカラフルなお砂糖のお菓子。だから原寿園の金平糖を初めて食べた時は驚いた。粒が大きい、ということにも驚いたけれどそれ以上にその美味しさに驚いた。素材そのものの味の中に感じる程よい甘さ。「こんなに美味しい金平糖があるんだ!」と、金平糖に対するイメージが覆された気分になった。
そんな金平糖を作っている原寿園は明治44年に創業した老舗のお茶屋さん。出雲大社にお茶を献上している島根県有数のお茶の名店だ。

原寿園の代表、原さん

なぜ、金平糖?

金平糖はもともとお茶席でも出されていたお菓子。原さんはお茶に合うお茶請けを探していた時にそのことを知り、そこから「お茶請けにできるのでは?」と思い金平糖作りを始めたそうだ。
「せっかく食べてもらうなら身体に良いものを食べてもらいたい」という想いから金平糖は添加物を使わず、島根県で採れる生姜や柚子、塩などを原料に作られている。でもこれらは従来の金平糖作りでは「難しい」とされていることのようで、最初は金平糖を作る職人さんから断られてしまったそうだ。
そこで特殊な窯を作り、職人さんを説得し、沢山試作を繰り返してようやく完成したのが原寿園の金平糖だ。

左が塩味で右が煎茶味。味によって粒の大きさがこんなに違う。

金平糖の粒の大きさは味によって異なる。それは素材によって味のバランスが異なるからだ。塩金平糖が他の金平糖よりも小さいのは、大きくするとしょっぱ過ぎてしまう上に空気中の水分を吸って湿気ってしまうから。煎茶の金平糖が大きいのは大きい方がお茶の風味を感じられるから。試作を繰り返し、食べた人の想像を超えた時に良い商品ができるそうだ。

大事にして欲しいこと

金平糖のお話を伺っていると原さんの熱い想いがビシビシと伝わってくるのだが、その根底にあるのは「お茶の時間を大事にして欲しい」ということだった。
お茶の時間はコミュニケーションの時間。昔はお茶を飲みながら色々な会話があり、そこで人との繋がりやコミュニケーションが生まれていた。お茶とお茶請けはその引き立て役なのだそうだ。
美味しいお茶と美味しいお菓子があればお茶の時間はより一層楽しいものになる。添加物を使わず素材の味を活かした金平糖を作っているのは、子供からお年寄りまでみんなが食べられて楽しいお茶の時間を沢山持ってもらいたい…という願いがあるからでもある。

まずはとにかくこの金平糖を食べてみて欲しい。

(写真・テキスト/日本百貨店)


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