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沖縄のローカル食材「島豆腐」の作り手たちが願うこと


沖縄の食文化を支えるローカル食材「島豆腐」の作り手たちが願うこと

多くの人が布団の中でまどろむ朝5時、

住宅街のなかにあるその工場は動き出す。

そこで行われる仕事の多くは機械化されているものの、

キモとなる工程は、今も職人が手作業で行っている。

そのひとつが、豆乳とニガリを合わせて反応を待つ、「寄せ」という工程だ。

かるくかき混ぜて時間を置くと、大豆に含まれるたんぱく質とニガリが反応しあい、少しずつ凝固してくる。豆乳の濃度やその日の気温・湿度などによって味が大きく変わるため、量や力加減に繊細な調整が必要だという。

こうして固まったものが完成品として売られることもあるが、

この工場で作っているものには、欠かせない「もうひと手間」が加えられる。

それが、人の手で行われるもうひとつの工程、「割り」。

こうして、凝固したものを一度崩すことで、素材から余分な水分が抜けるのだ。

やりすぎるとパサパサした食感になり、足りないと脆い仕上がりとなってしまうので、熟練の職人でも加減が難しいという。

こうしてできあがるのが、沖縄県民にとって最もポピュラーなお豆腐。

しっかりとした歯応えと、ふわふわの食感が魅力の「島豆腐」だ。

▲左から、株式会社しまとうふの筒井さん、長濱さん

「作り立て、アチコーコーのお豆腐は、それだけで食べても十分に美味しいです」

と語るのは、宮古島で島豆腐のシェアNo.1を誇る、株式会社しまとうふの専務・長濱さん。

「アチコーコー」とは、「熱々」を意味する沖縄の方言。沖縄の島々では、作りたて熱々のお豆腐がビニール袋に詰められ、スーパーなどの店頭に置かれている。生産地域ならではのごちそうだ。「でも、」と長濱さんは続ける。

「実はその美味しさは、パックの島豆腐でも味わえるんです。その方法は、レンジやフライパンで温めるだけ。これだけでかなりできたての味に近づきます。ちゃんぷるーにすれば、もうほとんどできたてと変わりませんよ」

「ちゃんぷるー」と聞くと、本土の人間は、ゴーヤと豚肉、豆腐、野菜を併せて炒めた「ゴーヤちゃんぷるー」を想像するかもしれないが、沖縄の人々がイメージするそれは、必ずしもゴーヤを使った料理ではないという。

「ちゃんぷるー」とは本来、沖縄の言葉で「混ぜ合わせる」を意味する言葉。

「中途半端に玉ねぎが残ったとか、冷蔵庫にある脈絡のない素材の調理に困ったとき、島豆腐とお肉だけ買ってきて、炒めるだけでできる手軽な料理。それが沖縄の人にとっての、“ちゃんぷるー”なんです」

京都から18年前に移住してきた、しまとうふの営業部長・筒井さんは、沖縄にきて島豆腐を使ったちゃんぷるーを食べ、あまりの美味しさに衝撃を受けたという。

「私はどちらかというと濃い味付けのものや肉などがっつりしたものが好きで、それまで豆腐を脇役だと思っていたんです。でも、今ではその概念が180度変わりました」

「ちゃんぷるーでこそ輝く島豆腐の美味しさを、もっとたくさんの人に知ってほしい」

そんな想いから生まれた商品が、この「ちゃんぷるー おいしい 宮古島 島豆腐」だ。昔ながらの製法を引き継ぎながら、材料となる塩には、透明度の高い宮古の海から作られた「雪塩」を使用。

入れすぎると固くなるニガリの量は最小限にしながらも、熟練の職人がしっかり割りを行うことで、炒め物をしても崩れにくく、食べるとふんわりした食感が楽しめる、まさにちゃんぷるー料理に相応しい一品となっている。

「食文化が多様化するにつれ、長く沖縄で愛されてきたちゃんぷるー料理が食卓に登場する機会も、少しずつ減ってきました。僕たち作り手の使命は、いい商品を作り、そんな沖縄らしい食文化を次の世代に残すことだと思っています」

島豆腐を使ってちゃんぷるーを作ったことがない、という人は、ぜひ一度、試しに作ってみてほしい。そして、できたてと同じだけ旨みある島豆腐と、それに裏支えされたちゃんぷるーの美味しさを体験してほしい。

ひとりでも多くの人に美味しいちゃんぷるー料理を味わってもらうため、

朝5時、明日も宮古島の地で、島豆腐の工場が動き始める。

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